筋トレは理想的なボディを手に入れるために必要不可欠なものです。特に筋トレBIG3と呼ばれるベンチプレス、スクワット、デッドリフトの3つの種目は、筋肉量を増やし、全身を鍛える上で非常に効果的です。
しかしBIG3トレーニングでは、正しい方法で行わないと怪我をしたり、効果が得られなかったりすることもあります。
そこで本記事では、筋トレBIG3を効果的に行うやり方、適切なレベルに合わせたトレーニング方法について解説します。
この記事を読み終えると、筋トレBIG3で全身の筋肉を効果的に鍛えられ、理想の体を作ることができます。
目次
筋トレBIG3とは?
筋トレBIG3とはベンチプレス・デットリフト・スクワットの3種目のことです。これらの種目はトレーニングの効果が高く、筋肥大・筋力アップ・脂肪燃焼に役立ちます。
また、全身の筋肉を効果的に鍛えることができるため、筋肉量の増加や基礎代謝の向上につながります。
筋トレBIG3で鍛えられる筋肉は以下です。
種目 | 鍛えられる部位 |
ベンチプレス | 大胸筋(胸)、三角筋前部(肩前)、上腕三頭筋(二の腕裏) |
デッドリフト | 脊柱起立筋(背中)、広背筋(背中)、僧帽筋(背中) 大殿筋(お尻)、ハムストリングス(太もも裏) |
スクワット | 大腿四頭筋(太もも前)、ハムストリングス(太もも裏) 大殿筋(お尻) |
これらの種目を組み合わせることで、体全体の筋力やバランスを効果的に改善することができます。筋トレBIG3は筋トレ初心者でも取り組みやすいトレーニングですので、是非取り入れてみてください。
1.ベンチプレスのやり方
鍛える箇所
- メインターゲット 大胸筋(胸)
- サブターゲット 上腕三頭筋(二の腕裏)、三角筋前部(肩前)
姿勢・動作
- 仰向けになり、顎がバーの真下にくるようにする。
- 頭・肩・背中・お尻・脚の5点を地面やベンチ台にしっかりつける。
- 肩甲骨を寄せて下制させ、胸を張る。
- 肩幅よりもやや広くしてバーを握る。
- ラックアップし、バーを大胸筋下部に下ろす。
- バーを持ち上げ、元の位置に戻す。
回数・セット数・インターバル
- 筋力向上 3~6回 2~3セット 3~5分
- 筋肥大向上 8~12回 2~3セット 3~5分
- 筋持久力向上 15~25回 3~4セット 2~3分
注意点・ポイント
- 胸を張らないと大胸筋に十分な刺激を与えることができないため、しっかりと胸を張りましょう。
- 下ろす時の上腕の角度が広すぎたり狭すぎたりすると、大胸筋ではなく、三角筋前部や上腕三頭筋に強い負荷が掛かります。上腕が地面に対して垂直になるように角度を調整することで、大胸筋に強い負荷を掛けられます。
- トレーニングを始める際はいきなり重い重量で行わずに、徐々に重量を増やしつつウォームアップを行いましょう。
2.デッドリフトのやり方
鍛える箇所
- メインターゲット 脊柱起立筋(背中)、広背筋(背中)、僧帽筋(背中)
- サブターゲット 大殿筋(お尻)、ハムストリングス(太もも裏)
姿勢と動作
- 靴紐の結び目あたりにバーがくるように立つ。
- 足幅は肩幅程度に開き、つま先をやや外側に向ける。
- 肩幅よりも少し広めにバーを持つ。
- 背筋を伸ばして胸を張り、バーを上げる。
- 膝と股関節を曲げながら、バーを下ろす。
- 膝を通過したタイミングで、姿勢を維持しながらバーを上げる。
回数・セット数・インターバル
- 筋力向上 3~6回 2~3セット 3~5分
- 筋肥大向上 8~12回 2~3セット 3~5分
- 筋持久力向上 15~25回 3~4セット 2~3分
注意点・ポイント
- 腰を丸めた状態でデットリフトを行うと、腰に負担が掛かり、怪我をする原因になります。腰を丸めないように気を付けましょう。
- 足裏全体でしっかり地面を踏むと下半身の筋肉も使えるため、高重量を扱えるようになります。
- トレーニングを始める際はいきなり重い重量で行わずに、徐々に重量を増やしつつウォームアップを行いましょう。
3.スクワットのやり方
鍛える箇所
- メインターゲット 大殿筋(お尻)、大腿四頭筋(太もも前)、ハムストリングス(太もも裏)
- サブターゲット 脊柱起立筋(背中)
姿勢と動作
- 肩幅よりも広くしてバーを握る。
- バーを肩に乗せる。
- 足幅は肩幅よりも少し開き、つま先を少し外側に向ける。
- 上半身を少し前傾させ、胸を張り、背中をまっすぐにする。
- 膝と股関節を同時に曲げ、太もも前が地面と平行になるまで下げる。
- 上半身の姿勢を維持しながら戻す。
回数・セット数・インターバル
- 筋力向上 3~6回 2~3セット 3~5分
- 筋肥大向上 8~12回 2~3セット 3~5分
- 筋持久力向上 15~25回 3~4セット 2~3分
注意点・ポイント
- 動作中に膝が内側に入ると膝関節に大きな負荷が掛かります。膝をつま先と同じ方向に動かしましょう。
- 胸を張らないと背中の筋肉に余計な負荷がかかり、腰や膝に負担が掛かる可能性があります。そのため、胸を張って行うことが大切です。
- トレーニングを始める際はいきなり重い重量で行わずに、徐々に重量を増やしつつウォームアップを行いましょう。
マシントレーニング?それともフリーウエイトトレーニング?
次にマシントレーニングとウエイトトレーニングの違いについて解説します。マシンとウエイトはトレーニング方法が異なるため、それぞれの特徴を理解して自分に合ったトレーニング方法を選ぶことが大切です。
目的に合ったトレーニングプログラムを作成することで、効果的なトレーニングができるようになります。
初心者にはマシントレーニングがおすすめ!
初心者にはマシントレーニングをおすすめします。マシントレーニングとは特殊なマシンを使ってトレーニングを行う方法のことです。
では、なぜマシントレーニングが初心者に適切なのでしょうか?理由は以下になります。
- 動作の仕方が非常に分かりやすい。
- フリーウエイトに比べ、安全性が高い。
- 重りを簡単に調整できる。
マシンは使い方が簡単で、図解や説明書があるため初心者でもすぐに理解できます。また、マシントレーニングはフリーウエイトに比べ、安全性が高いです。
例えばフリーウエイトを使用したトレーニングでは、バーベルやダンベルが手から滑り落ちたり、誤った動作をしたりすることで怪我をするリスクがあります。
しかし、マシンでは機械の軌道が制限されているため、トレーニングフォームの動作が簡単です。これにより、怪我をするリスクが低下します。
さらに、マシントレーニングの器具は重さや角度などを自由に変えることができるため、自分の体力や目的に合わせてトレーニングをすることができます。
このようにピンで重量を自由に設定することができ、誰でも安全にマシントレーニングができるでしょう。
初心者は、是非この機会にマシントレーニングを始め、トレーニングの感触を身につけてください。
マシントレーニングはとても簡単で安全性が高いため、初めてジムでトレーニングを開始する人にとって理想的な選択肢です。
上級者志向のフリーウエイトトレーニング
筋トレ上級者になるためには、フリーウエイトトレーニングの方がマシントレーニングよりも望ましい理由があります。
- 体の安定性やバランス感覚を高められる。
- 複数の筋肉を同時に鍛えられる。
- 飽きずにトレーニングが続けられる。
まず、フリーウエイトトレーニングは自分でバランスを取り、重みを制御する必要があるため、体の安定性やバランス感覚を高めることができます。これにより、筋肉の収縮力や身体のコントロール力が向上し、より強い筋肉を付けることができます。
またフリーウエイトトレーニングには、バーベル、ダンベル、ケトルベルなど様々な種類の器具を使ったトレーニングがあります。
例えばバーベルを使ったスクワットやデッドリフト、ダンベルを使ったショルダープレスやカール、ケトルベルを使ったスイングやスクワットなどがあります。
以下はケトルベルを使用したスクワットの写真です。
ケトルベルは全身の筋肉を均等に鍛えるための絶対的なツールであり、筋肉増強や脂肪燃焼にも大変効果的です。
フリーウエイト器具は同じ器具を使っていてもバリエーションが豊富で、飽きずにトレーニングを続けることができるでしょう。
上級者志向であればフリーウエイトトレーニングの方が効果的であり、さらなる筋トレの上達につながります。
BIG3トレーニングは毎日やるべき?
結論として、BIG3トレーニングを毎日行うことはお勧めできません。なぜなら毎日のトレーニングで筋肉の合成に悪影響を与える可能性があるからです。またBIG3トレーニングには様々な危険性もあるため、過度のトレーニングは避けるべきです。
以下では、筋肉の成長に関することやBIG3トレーニングの危険性について解説します。それでは、早速見ていきましょう。
超回復を待て!
筋肉を増やすためには、トレーニング後の回復が非常に重要です。筋肉の超回復を促進することでより効率的に筋肉を増やすことができます。
超回復とは筋肉の負荷を加えて疲労させた後、十分な休息を取ることで筋肉が元の状態よりも強くなる現象のことです。また、筋肉が修復されるとトレーニング前よりも強化され、筋力や筋持久力も向上します。
では、具体的に筋肉を効率的に増やすためには、どのくらいの間隔で超回復を行うべきでしょうか?
グラフを見てみましょう。
トレーニング後48〜72時間ほどで筋肉が修復します。つまり2~3日空けてからトレーニングを再開すれば、トレーニング前よりも筋力が上がります。
逆に48時間以内でトレーニングを行うと、筋肉が修復していないため筋力が低下します。そのためパフォーマンスが低下し、トレーニングの効率が悪くなるでしょう。
そして回復期間中には、適度な量のタンパク質を含む食品やサプリメントを摂取することが重要です。また、炭水化物も適量摂取することで筋肉のエネルギー源を補充することができます。
筋肉量を効果的に増やすためには超回復が重要です。パフォーマンスを上げるためには毎日筋肉を鍛えるのではなく、間隔を空けてからトレーニングをするようにしましょう。また適切な栄養素を摂取し、筋肉の回復を促進するよう注意しましょう。
毎日トレーニングを行うと筋肉が回復しないため、最低でも2~3日間の休息を取ってからトレーニングを再開しましょう。
なお、別記事で「用途別のプロテイン」について詳しく解説しているのでこちらも是非ご覧ください。
意外な落とし穴
BIG3は全身の筋肉増強に非常に効果的ですが、同時に怪我をしやすいトレーニングでもあります。
その理由は以下になります。
- 大きな負荷が掛かる
- 細かい部位を重点的に鍛えられない
- フォームが乱れやすい
BIG3は非常に重いウエイトを扱うトレーニングであるため、筋肉や関節に大きな負荷が掛かります。そのため正しいフォームで行わない場合、怪我をするリスクが高まります。BIG3トレーニングを始める前に、正しいフォームを学ぶことが大切です。
またBIG3は大きな筋肉群を刺激できますが、細かい筋肉を重点的に鍛えることはできません。例えば、上腕二頭筋を鍛えたい場合はカール、三角筋中部を鍛えたい場合はサイドレイズが適しています。
バーベルカール
サイドレイズ
細かい部位を重点的に鍛えたい場合は、BIG3以外のトレーニング種目も取り入れることがおすすめです。
さらにBIG3トレーニングは筋肉に大きな負荷が掛かり、疲労が溜まりやすくなるためフォームが崩れやすくなります。しっかりと筋肉に疲労を回復させた後にトレーニングに臨みましょう。
BIG3トレーニングを行う際には上記のデメリットを理解し、正しい方法でトレーニングを行うことが大切です。
まとめ
最後に筋トレBIG3を行うに当たって重要なことをまとめます。
- BIG3トレーニングを行う前に、しっかりと正しいフォームを学んでおく。
- 疲れている状態でBIG3トレーニングを行わないこと。
- ウォームアップを忘れずに行う。
筋トレBIG3は正しい方法で行えば、全身を効果的に鍛えることができ、理想の体を作ることができます。初めは正しいフォームを身に着けることに注力し、フォームが定着するまでゆっくりと取り組みましょう。
筋トレBIG3で、強化された筋肉によってトレーニングが楽しくなり、継続力も向上するでしょう。