ダイエット方法で検索すると、「糖質制限」という言葉を目にしませんか?短期間でダイエットができるという点では、糖質制限は優れています。しかし、流行りの糖質制限は間違ったやり方を行えば、体調を崩す可能性があります。
そこで、おすすめしたいのは「脂質制限」です。脂質制限は簡単に実践できるダイエット方法として注目されています。糖質制限とは違い、食事制限が厳しくないため長期的な継続も可能です。
この記事では、僕が1年の脂質制限で10㎏のダイエットに成功した【究極の減量ノウハウ】を解説します。
この記事を読むことで、低脂質の食生活を意識することができ、継続的に体重を減らすことができます。
目次
脂質制限ダイエットとは?
脂質制限とは、脂質を制限して行うダイエット方法です。脂質制限は糖質をしっかり食べられるため、食事の量を極端に減らす必要はありません。油を控えるだけなので難しくはなく、ダイエット初心者にもおすすめです。
脂質の摂取量を1日当たり20~40g程度抑えれば、低脂質の食事になります。朝昼晩の1日3食で考えれば、脂質の量を1食当たり10g前後に抑えれば実現可能です。
以下の項目では、脂質が多い食品と低脂質な食品について紹介します。また、脂質を摂りすぎると体にどのような影響を与えるかについても詳しく説明します。
脂質が多い食品
僕たちは無意識のうちに多くの脂質を摂取しています。以下のような脂質が多い代表的な食品は避けるようにしましょう。
食品 | 脂質量 |
牛バラ肉 | 32.9g |
豚バラ肉 | 34.6g |
さんま | 24.6g |
ミックスナッツ | 53.3g |
ポテトチップス | 35.2g |
1日に20~40gと考えると、上記のような食品を食べてしまうと簡単に総量を超えてしまいます。また、炭水化物とたんぱく質は1g当たり4kcalですが、脂質は1g当たり9kcalとカロリーが高いです。
高カロリーの食品は大量の脂質が含まれていることが多いため、スーパーなどで購入するときは必ず栄養表記を見るようにしましょう。
脂質が多い食品はカロリーが高く、摂りすぎるとカロリーオーバーしてしまいます。だからこそ、食品を選ぶときは慎重になる必要があります。
高脂質食は脂質異常症になりやすい
高脂質食を続けることで「脂質異常症」になる可能性があります。脂質異常症とは、LDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪が基準値以上に増加する状態のことです。
LDLコレステロールが増え続けることで血液の壁に詰まり、動脈硬化を引き起こします。
その結果、心筋梗塞や脳梗塞といった危険な病気につながることがあります。つまり、高脂質な食事は健康に悪影響を与えるだけでなく、将来的に危険な病気につながる可能性があるのです。
今すぐ高脂肪な食習慣を改めることが、健康的な生活を送るために必要です。
脂質の摂り過ぎは脂質異常症になる可能性があります。心筋梗塞や脳梗塞などの病気につながるため、脂質の摂取量には注意が必要です。
脂質が少ない食品
低脂質の食品とは一体どのようなものがあるのでしょうか?具体的な食品の例を挙げていきましょう。
食品 | 脂質量 |
白米 | 0.3g |
鶏胸肉(皮なし) | 1.5g |
タラ | 0.2g |
低脂肪牛乳 | 1g |
醤油せんべい | 0.4g |
僕のおすすめは、低脂質でタンパク質が多く含まれている鶏胸肉(皮なし)です。鶏胸肉は脂質を抑えられ、さらに筋肉維持に必要なタンパク質も多く含まれているため、最強のダイエット食品と言えます。
1日に摂取するタンパク質量の目安は、体重1㎏当たり1~2gです。体重60㎏の人であれば、60~120gのタンパク質量が最適な摂取量です。
また、主食で食べている米は脂質が少ないですが、過剰摂取はカロリーが多くなってしまうので食べ過ぎには気を付けましょう。
脂質制限ダイエットの成功には、自分に合った低脂質な食品を見つけることが重要です。
脂質制限ダイエットのメリットとデメリット
ここでは、脂質制限ダイエットのメリットとデメリットを紹介します。
両方をしっかり把握することで、自分に合っているダイエット方法なのかを見極めていきましょう。
脂質制限のメリット
脂質制限のメリットは次の通りになります。
- 糖質を抜かないからストレスが少ない。
- 脂質を抜くことで摂取カロリーを減らしやすい。
- 食費が抑えられる。
僕たちが主食とする米や麺などの炭水化物を抜くことは、精神的に辛いことが多くあります。しかし、脂質制限は糖質を抜かないため、メンタルが安定した状態でダイエットができます。
また、脂質を控えることで摂取カロリーをかなり抑えることが可能です。摂取カロリーを抑えることで、消費カロリーが上回り、体重を減らすことにつながります。
さらに、脂質制限は食費を抑えることができます。高脂質の食品は値段が高価であるため、代わりに低脂質の食品や野菜などの安価な食材を選ぶことで食費を抑えることができます。
脂質制限は、ダイエットに効果的であるだけでなく、食費管理にも役立ちます。
脂質制限のデメリット
次に脂質制限のデメリットを2つ紹介します。
- 空腹感がある。
- 味の濃いものが食べられない。
まず、脂質を制限すると空腹を感じやすくなります。消化吸収の遅い油は腹持ちが良いのですが、脂質抜きだと、消化吸収が早くなるためお腹が空きやすくなります。
空腹の対処方法は、プロテインか人工甘味料を摂ることがおすすめです。どちらも脂質がほぼ含まれていないので、積極的に摂取しましょう。
また、脂質制限は味の濃いものが食べられません。脂質制限中は、薄味がほとんどなので飽きてしまうことがあります。脂っぽいものが好きな人は、慣れるまで時間が掛かるかもしれません。
対策として、2週間に1回のチートデイを作ることをおすすめします。1日だけ制限をせずに、何でも食べても良い日を設定しましょう。日頃から食事制限ができていれば、1日で太る心配はないので安心してください。
脂質制限にはデメリットが存在しますが、適切な対処方法を把握することで、継続的にダイエットを成功させることができます。
脂質制限と糖質制限の比較
次に、脂質制限と糖質制限を比較した内容を紹介します。まず、脂質制限と糖質制限で摂取できる食品の違いを説明し、その後、二つのダイエット方法はダイエットにどのような影響を与えるかを解説します。
食べてもOKなもの、食べたらNGなもの
まずは、脂質制限と糖質制限の食べてもOKなもの、食べたらNGなものを比較してみましょう。
ダイエット方法 | 食べてもOK | 食べたらNG |
脂質制限 | ・炭水化物 (米、麺など) ・タンパク質 ※体重×1~2g (タラ、ささみなど) ・脂質 ※40g以下 (牛肉、豚肉など) | ・脂質 ※40g以上 (牛肉、豚肉など) |
厳しい糖質制限 | ・脂質とタンパク質 (豚肉、卵など) ・炭水化物 ※1日60g以下 (米、麺など) | ・炭水化物 ※60g以上 (米、麺など) |
ロカボ(緩い糖質制限) | ・脂質とタンパク質 (豚肉、卵など) ・炭水化物 ※1日70~130g以下 (米、麺など) | ・炭水化物 ※1日130g以上 (米、麺など) |
脂質制限は炭水化物とタンパク質をしっかりと摂取し、脂質を抑えることが重要です。一方、糖質制限では脂質とタンパク質を十分に摂りつつ、糖質の摂取を抑えることが必要です。
厳しい糖質制限は糖質量を60g以下に抑える必要があるので、なかなかハードな食事になります。それに対して、ロカボでは1日当たり130gまでの糖質量を摂ることができるため、初心者でも無理なく糖質を制限できます。
脂質と炭水化物、どちらをメインで摂るかによって、脂質制限と糖質制限を決めると良いでしょう。
なお、別記事で「糖質制限」について詳しく解説しているのでこちらも是非ご覧ください。
どちらのダイエット方法が体重減少に有効か?
結論から言うと、短期的には糖質制限の方が体重減少に効果的です。しかし長期的では、脂質制限と糖質制限のどちらを行っても効果は同じです。
では、実際に脂質制限と糖質制限ではどのようにして痩せるのかをグラフで見てみましょう。
糖質制限の方が体重が落ちたという結果になりました。糖質制限は早期に凄く体重が落ちていますが、これは糖質の制限で体内の水分量が減ったからです。
早期の減量分はほとんどが水分であり、脂肪が燃焼されたわけではありません。糖質は体内の水分と結合しやすい性質であり、糖質1g当たり3gの水分を保持します。
なので、糖質を制限をすることで水分量が減り、早期に体重が大幅に落ちるという仕組みになっています。
それに比べ、脂質制限は糖質を摂り続けているため、体内の水分量はあまり減りません。どうしても、糖質制限よりは体重が落ちにくい結果になります。
しかし長期的に見ると、脂質制限と糖質制限による体重の減少にはあまり差がありません。したがって、早期で落ちた水分量を除けば、どちらの食事法でも体重が同じように減少します。
長期的で見れば、どちらのダイエット方法も同等の効果があるため、しっかりと継続することが重要です。
脂質制限と糖質制限を交互に行うことがベスト
脂質制限や糖質制限は、どちらも片方だけ長く継続していると停滞期が来てしまいます。二つのダイエット方法を交互に繰り返すことで、体重の停滞を打破することができます。
例えば、最初の1か月は脂質制限で体重が2~3㎏落ちるとします。減り続ければ、そのまま続行しても構いません。
しかし、1か月も過ぎると多くの人が停滞することでしょう。そのタイミングで糖質制限に切り替えることで、継続的に体重を落とすことができ、よりダイエットの効率が上がります。
脂質制限と糖質制限の両方を実践することで、体重の停滞を防ぎ、より効果的なダイエットが実現できます。
まとめ
最後に脂質制限を行う際に、やるべき事をまとめます。
- 脂質制限は脂質量を20~40g程度に抑えること。
- 脂質を抑える代わりに、炭水化物とたんぱく質(体重1g当たり1~2g)はしっかり摂取する。
低脂質の食生活に慣れてしまえば、ストレスなく楽に行なうことができます。
継続できると、普段から脂質を抑える癖がつくようになります。
そして体重を継続的に減らすことができ、理想の体型に近づくことができるでしょう。