ダイエットをしている人々にとって「チートデイ」は待ちに待った楽しみの1日。しかし、ただ好きなものを食べるだけでなく、チートデイを最大限に活用し、結果を出すための適切なタイミングと方法があるのをご存知でしょうか?
そこでこの記事では、筋トレ歴7年のプロがチートデイを最大限に活用するための秘訣を紹介します。
この記事を読み終えた後、チートデイを効果的に実践し、ダイエットをさらに向上させるコツを掴むことができるでしょう。
目次
チートデイとは?
「チートデイ」とは、ダイエットをしている人が決められた日に食事の制限を緩めて好きなものを食べる日のことを言います。「チート」という言葉自体は、「欺く」や「騙す」といった意味合いを持っています。
では、なぜチートデイがダイエット中の人々に重要なのでしょうか?
- 停滞期の突破:ダイエットを長く続けていると、体重がなかなか減らない「停滞期」に突入することがあります。チートデイを利用することで、停滞を打破するきっかけを作り出すことができるのです。
- ストレスの軽減:継続的な食事制限は精神的なストレスになります。チートデイには、ストレスを減少させ、リフレッシュする効果があります。
チートデイはダイエットの継続をサポートするための特別な日となっています。上記のような目的があるためダイエット中のチートデイは欠かせないものとなっています。
これから解説するチートデイの真の効果を理解し、ダイエットの成功への一歩を踏み出しましょう。
チートデイの効果
続いて、チートデイの効果について詳しく見ていきます。以下の3つの効果は、ダイエットをさらに成功させるためのポイントとなります。
それでは、早速見ていきましょう。
代謝が回復する
チートデイを行うことで、代謝が回復されます。ダイエット中、カロリーを制限し続けると体はエネルギーを節約しようとして代謝率が下がることが知られています。
しかし、時折カロリーを増やすことで、僕たちの体を「飢餓モードではない」と納得させることができるのです。
例えば、体重が一週間以上停滞していたら、体がエネルギーを節約している状態です。そこで、チートデイを設けることで、代謝率が上がり、再び体重を減らすことができます。
具体的な流れは以下です。
- 継続的な食事制限
- 体が省エネモードに移行
- チートデイ導入
- 脳が餓死ではないと認識
- 代謝が正常化
- 再び体重が減少
チートデイを上手く活用することで、ダイエット中の代謝の低下を防ぎ、成功への道をスムーズにすることができます。
ストレス解消効果がある
連続して厳しい食事や運動を続けることは、多くの人にとって心の負担となります。ストレスが溜まると、モチベーションの低下やダイエットの放棄へと繋がることも。チートデイを設けることで、短期的な報酬を感じ、ストレスを軽減することができます。
例えば、週6日は低カロリー食を摂取し、1日だけ好きなピザやスイーツを楽しむ人がいます。この1日を楽しみにして、他の6日間も頑張れるのです。
チートデイはストレスを解消し、ダイエットやトレーニングを続けるモチベーションを保つための大切な手段となるのです。
不足分の栄養素が摂れる
ダイエット中、チートデイを取り入れることで不足しがちな栄養を補うチャンスを得ることが可能です。
脂質を積極的に取りたい人は、以下の食品がおすすめです。
- ナッツ
- アボカド
- 牛肉
- サバ
一方、糖質を意識している人には、これらの選択が良いでしょう。
- そば
- うどん
- パスタ
- 白米
チートデイは単に「食の楽しみ」を味わう日というだけでなく、栄養の偏りを調整する大切な日としても活用することができるのです。
チートデイの適切なタイミング
次にチートデイを実施するタイミングについて解説します。チートデイを成功させるためには最適なタイミングが必要です。
以下の3つのポイントを確認し、チートデイを計画する際の参考にしてください。
朝の体温が通常より0.2度下がっている
朝の体温が通常より0.2度低いと、それはチートデイを迎えるサインかもしれません。体温の低下は基礎代謝の減少を意味し、体重の増加や停滞が起こりやすくなります。チートデイを導入することで体温を正常に戻し、基礎代謝を元の水準に引き上げることができます。
興味深い研究結果として、体温が1度下がるだけで基礎代謝が12%低下することが明らかにされました。
また基礎代謝が低下することだけではなく、免疫力や体内酵素の活動減少にも繋がります。これらの要因が組み合わさると、ダイエットの効果が出にくくなり、体重の停滞や増加する恐れがあるのです。
そのためダイエットを進めている人は、毎朝の体温チェックを習慣にし、適切なタイミングでチートデイを設けることを推奨します。
体温が0.2度も下がっていると、基礎代謝が低下しています。チートデイの最適なタイミングを見極めるため、毎朝の体温チェックを習慣にしましょう。
体重が1~2週間停滞している
体重の停滞が1~2週間続いたとき、それはチートデイを導入する最適なタイミングかもしれません。体重の停滞は、体が省エネモードに入り、代謝が低下している兆候として捉えられます。
このような時期に、脳を「飢餓状態ではない」と感じさせるためにチートデイを取り入れることが、再び代謝を活性化させる助けとなります。
以下は体重の推移を表したものです。
引用元の画像に示されている体重の推移を見ると、停滞期間後の約12日目にチートデイが実施されています。一方、停滞から2~3日しか経っていない時点でチートデイを行うと、実は体重がまだ停滞していないのかもしれません。
そのため、体重が停滞する最も適切なタイミングは、1~2週間の間と考えられます。
ストレスが溜まってきたとき
ダイエット中に感じるストレスは、多くの人が経験するものです。特にストレスがピークに達していると感じたとき、チートデイを取り入れることで心と体のリフレッシュができるだけでなく、ダイエットへのモチベーションも高まります。
このリセットの日は、心のサポートとなり、ダイエットの長い過程での継続的な動機付けに役立ちます。
ただし、「ダイエットを続けられる余力がある」「ストレスがそれほど感じられない」という場合は、チートデイは控えめに。チートデイは、ストレスを大きく感じているときのみの特別な手段として捉えましょう。
チートデイを、健康的なライフスタイルを継続するためのツールとして最大限に活用しましょう。
なお、別記事で「ダイエットの継続の秘訣」について詳しく解説しているのでこちらも是非ご覧ください。
チートデイの効果的なやり方
効果的なチートデイの実践法として、炭水化物の大量摂取が推奨されています。なぜなら、炭水化物を多く摂ることで、体内のグリコーゲンが回復されるからです。
※グリコーゲンとは、体内で作る炭水化物の一種であり、肝臓や筋肉に蓄えられます。
グリコーゲンが豊富になるとエネルギーへと変わり、代謝が活性化します。
具体的にグリコーゲンを十分に満たすためには、体重×12倍の炭水化物量が必要とされています。例えば、体重60㎏の人の場合は以下です。
60×12=720g 炭水化物量:720g
※720gは、ご飯茶碗14杯分に相当します。
ただ、1日で720gの炭水化物を摂取するのは難しいかもしれません。そのため、チートデイを2日に分けて実施すると720gの炭水化物を摂取することができるでしょう。
チートデイの成功のカギは、炭水化物の意識的な摂取にあります。
グリコーゲンを満たすためには、体重×12倍の炭水化物が必要です。チートデイを実施する際には、炭水化物を積極的に摂取しましょう。
チートデイを行う際の注意点
次に、チートデイの注意点を詳しく説明します。以下のポイントを把握しておけば、チートデイを自信を持って取り入れることができます。
さっそく、詳細を見ていきましょう。
チートデイが本当に必要かどうかを検討する
ダイエットの過程でチートデイを取り入れる場合、その必要性を真摯に考える必要があります。長期にわたるダイエットは確かにストレスフルな局面が生じるもの。
だからと言って、そのストレスのはけ口として過度に食事を楽しむのは、努力を無駄にするリスクが伴います。
具体的に、以下のようなシチュエーションは避けるべきです。
- 体重が停滞していないのにチートデイにしてしまう。
- チートデイの実施が頻繁になる。
例えば、1週間頑張って500g痩せたのに、チートデイを行ってしまうと逆に太ってしまう可能性があります。特に体重減少が継続している場合、極端なストレスを感じていない限り、チートデイの導入を検討する必要はありません。
チートデイを経験すると再度美味しいものを欲する気持ちが強まりやすく、次回のチートデイを早めたくなりがちです。この誘惑に打ち勝つための自制心も不可欠です。
チートデイを設ける前に、本当にそれが必要かどうか、しっかりと自分自身に問いかけることが大切です。
脂質を摂りすぎないようにする
以前、炭水化物の十分な摂取が重要であるとお伝えしましたが、脂質の摂取も注意が必要です。なぜなら脂質が多すぎると食後の満腹感が増し、炭水化物の摂取が難しくなるからです。
特に、次のような食品には注意が必要です。
- フライドポテト
- ドーナツ
- ケーキ
- カップラーメン
- ハンバーガー
- ピザ
これらのジャンクフードは、糖質の他に脂質も多く含むため、食べ過ぎると炭水化物の適切な摂取が困難となります。
チートデイを最大限に活用するためには、脂質の摂取を適切にコントロールしながら、美味しく楽しんでください。
チートデイ後はしっかり食事制限をする
ダイエットの成果を守るため、チートデイの次の日は食事に気をつけることが必須です。特に、チートデイの余韻で再び美味しいものを求める気持ちが強くなることが予想されます。
しかし、この誘惑に負けず、食事制限を継続することが成功への鍵です。チートデイの翌日も手を抜くと、ダイエットの継続が難しくなるでしょう。
チートデイを終えた後は、食事の管理にしっかりとフォーカスを当てることで、努力を無駄にしないよう心がけましょう。
まとめ
最後にチートデイを実施する際のポイントをまとめます。
- チートデイのタイミング①朝の体温が通常より0.2度下がっている。
- チートデイのタイミング②体重が1~2週間停滞している。
- チートデイのタイミング③ストレスが溜まってきたとき。
- チートデイのやり方は体重×12倍の炭水化物を1~2日間で摂取する。
チートデイを成功させるためには、正しいタイミングと方法が鍵となります。
適切に取り入れることでダイエット効果を高めることができます。
是非、ダイエット中にチートデイを楽しく有効活用してみてください。